KJ27000、41x40cm、カフカス地方、カラバ、アンティークキリムクッション(ウール/ウール)

クッション, 商品

キリムNo.: KJ27000

産地: カフカス地方、カラバ、アンティークキリムクッション(ウール/ウール)

寸法: 41x40cm

価格: 24,200円

久しぶりのバザールは西から東から、あるいは外国から、様々な交易品を持った人々でごった返しています。ワクワクしながらバザールを歩く織り手は、初めて見る外国人の服装や色調に興奮しっぱなしです。一日中、歩き回ったバザールは、織り手に沢山のヒントをくれました。まるでその光景を織り込んだようなカラバ・キリムです。

縦横細い糸で織る深い藍と茜の伝統的なカラバと違い、太い糸を使って織り手は体験したバザールの楽しさをキリムに織り込みました。
鮮明に頭にこびりついているバザールの光景を、織り手は天然の白を基調に、フジ色、紫色、桃色、薄紅色、藍色、紺色より暗い鉄紺(てつこん)色、茶色、オレンジ色、若葉色、クリーム色など、数々の色に染め出しました。目に映った光景や色彩が織り手の手を滑らかに動かし、様々な色が生まれました。このように織物に表現できるしなやかな感性が、キリムを一層魅力的にしていきます。

部族の誰もが好きだったこのキリムに、修理糸を入れる時が来ました。
上部の鮮やかな赤色の緋色(ひいろ)と濃い茶の天然ウールに藍色をかけて鉄紺(てつこん)に近づけた色の部分を修理したのは、腕の確かな子孫です。先祖の織り手が伝えているバザールの楽しさを壊さず次の世代に伝え継ぐことが、修理を担当する人の使命です。

修理人は試行錯誤の結果、修理糸を入れるのではなく、先祖との共作を思いつきました。先祖と同じタッチで糸が入れられたキリムは、新しい色がアクセントとなり、キリムに奥行きが出てきました。褪色したキリムに修理をした時代の新しい色が加わることにより、先祖と子孫が一つの画面で共作するという、新しい形がキリムに新たな息吹を吹き込んでいます。

一枚のキリムにアンティークな時代とオールドな時代が共存するキリムは、確かに時空を超えたアートです。



樹=子孫繁栄、 眼=邪視除け、 狼の口=邪視除け、 足かせ=友愛


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