KJ31396、229x139cm、コンヤ, カラプナール, オールドキリム
キリムNo.： KJ31396
産地： コンヤ, カラプナール, オールドキリム
寸法： 229x139cm
価格： 418,000円
サーフ・キリムと呼ばれるオールドキリムです。一見、シンプルでモダンに見える柄付けですが、礼拝用デザインのミフラブ模様が横に織られています。伝統的カラプナールのサーフ・デザインは、ギザギザの櫛模様で表現されるミフラブが、この様に水平方向にいくつも織り込まれています。このデザインは家族での礼拝用、モスク内で女性の場所を分離する用途などに使われたそうです。
鋭角の櫛模様の繰り返しですが、織り方で遊ぶことなく、縦糸に横糸を規則正しく入れていく綴れ織りという技法を忠実に繰り返した結果、このキリムに動き以上の落ち着きと安定感を与えています。
そして、大胆でモダンなサーフ・デザインを、織り手はたった二色で料理しています。
濃い赤紫色は、十分に時間をかけ乾燥させた７年ものの茜に違いありません。時間を経た茜であればこそ、これだけの濃淡が楽しめます。緑色は時間の経過の手助けにより、草色から苔色（こけいろ）へ、シットリとした変化を見せています。
最上級のウールが、キリムをより一層美しく格調高く仕上げています。
コンヤは11～18世紀、セルジュク朝トルコの都のあった場所です。京都のように古い文化香る街でした。そんなコンヤを通過するたび、織り手が感じた新しい風が、古い伝統柄をこんなにモダンなキリムに作り上げたのでしょう。それにしても柄を横に付ける作業は、普通の柄置きの倍の時間がかかりそうです。大変！がない織り手、表現することにエネルギーを注いだのです。緑色は天国や楽園を、赤色はエネルギーそして癒しを意味します。彼女のキリムの世界を楽しんでください。
眼：邪視除け 櫛：よき結婚願望
ミフラブ文様：イスラム教寺院（モスク）にあるアーチ状のくぼみをミフラブといいます。聖地メッカの方向を示す文様です。