1.キリムとは何ですか? キリムとは中近東で暮らした遊牧民の家具であり 、大事な財産でした。 現在では、インテリアの必須アイテムとして、子孫たちにより世界中に輸出されています。 |
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2.キリムとはどこの呼び方ですか? トルコの呼び方、トルコでは平織り物の総称です。 イランではギリム、アフガニスタンではケリム、 カフカス地方ではバラスなどです。日本ではつづれ織りです。 |
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3.どこの国のキリムも、なぜキリムと呼ばれるのですか? 早くからトルコのキリムが欧米で広く愛好されてきたためです。 日本でもその影響を受け、各国のキリムをキリムというトルコの呼び方で呼んでいます。 |
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4.昔のキリムはどのように使われたのですか? 常に移動を繰り返した遊牧民はテント暮らしです。テントの中で敷物、間仕切り、壁飾りや衣類や穀物を入れる袋などとして使われてきました。 次の土地に移動する際、ラクダやロバの背に積み、家財道具を運ぶ袋などとしても使われました。 |
アウロケース |
5.他にキリムの用途はありますか? 遊牧民の宗教であるイスラム教の寺院で、お祈りの際の敷物として 使われてきました。また、娘の嫁入りの持参品でした。 |
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6.キリムはいつごろから織られているのですか? ほぼ6世紀ごろから現在に1500年も伝え継がれています。 |
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7.キリムは何処で織られているのですか? 昔は、主に中央アジアから中東、北アフリカにかけての乾燥地帯や 草原地帯で織られました。現在では、トルコを始めイランやカフカス地域などの基幹産業として、インテリアの必需品として、世界中に向けて織られています。 |
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8.誰がキリムを織っているのですか? それぞれの家族の母や祖母、部族の女性達です。 キリムを現代のように販売している店のない時代です。キリムを 織る事は女性たちの必須仕事でした。 |
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9.娘はキリムを持って嫁ぐのですか? そうです。テントの大きさは平均、直径が4~5mだったそうです。 その中を賄うに必要なキリムは、大小合わせ二十数枚です。 それらを持ち、娘は嫁いでゆく習慣がありました。 |
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10.二十数枚物キリムを織るのにどの位の時間がかかるのですか? 当時、娘たちは平均15~16歳くらいでテントからテントへ嫁入りしました。女の子が生まれると、母や祖母はその子の嫁ぐ日を夢み、毎日せっせとキリムを織り続けました。キリムを織る事は、眠る事、食べる事、働く事と同じ、日々の生活の一部だったのです。 |
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11.嫁ぐ娘も織りを手伝ったのですか? 女の子は5歳位なると、母や祖母の横に座り、見様見まねで、織る事その手と感覚に染み込ませていきました。 結婚相手が決まった娘が、相手との幸せな将来を夢見ながら結ぶ「幸せの結び」が、トルコキリムに見られます。 |
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12.キリムの出来の良し悪しは、嫁ぐ娘に何か影響を与えたので? トルコには、「よき織り手はその家に幸運をもたらす」という言い伝えがあります。母や祖母が精魂込め織り上げた上等のキリムを持って嫁ぐ娘は「良い嫁」と、婚家でかわいがられたそうです。 上等のキリムはいざと言う時、お金の役目を果たしました。 |
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13.花婿側の返礼は何でしたか? 羊やヤギなどの家畜です。上等の持参品キリムは、花婿と花嫁の両部族に富みをもたらすものであり、花婿からの返礼の家畜の数が、キリムの出来の良し悪しで決まったそうです。 返礼の家畜の多い少ないは、娘の実家の生活の安定へ直結していたのです。 |
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14.花嫁は大事にされたのですね? 女性たちは、家畜の世話をし、家事をし、キリムを織る重要な働き手でした。その働き手を嫁にもらう代償として、多大なお金すなわち家畜が支払われたのです。 |
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15.キリムとは奥の深い織物なのですね? そうです。娘への深い愛情、良い持参品を作りたいと願う思い、より多くの家畜を手にしたい現実的な気持ちなど、様々な思いが込められているからこそ、何世紀にも渡り織り継がれてきたのです。 |
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16.モスクへも寄進されたのですか? 来世を信じるイスラム教徒にとり、モスクでのお祈りは、日々の生活で最も大切な時間です。彼らは、一番大切なキリムをモスクに寄進する習慣が昔からありました。 |
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17.柄がまちまちのような気がしますが? キリムは型紙を使わず織られます。それは遊牧民にデータを文章に残し伝える習慣があまりなかったためです。織り手たちは先祖代々伝え継がれてきた柄をベースに、自分の感情や創造性を加え織り継いでいます。これが、キリムが一点ものの所以です。 |
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18.柄のあるキリムと縞柄のキリムがありますが? 枠の中に柄が付けられた左右が対象のキリムをアナトリア・キリムと呼び、土地に定住した牧畜民と呼ばれる人たちのキリムです。 織り機を固定し、その前に座り織りを進めるため左右対称の柄付けが出来ます。 |
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縞柄のキリムは、常に移動を続ける遊牧民のキリムです。家畜に与える草が無くなると、次の牧草地へ移動します。その為、地面に水平の簡易織り機が使われます。遊牧民のキリムは、幅は約1mまで、長さは必要なサイズ、そして縞柄が特徴です。 |
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19.キリムの寸法がまちまちなのはどうしてですか? 昔のキリムは、それを使ったひとが必要とした大きさだからです。 現在生産されているキリムには、用途に応じた大きさがあります。 |
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20.どのようなサイズがあり、どのように使いますか? ヤストク・サイズ:90x60cm前後 トルコ語で枕の意味です。眠るときは枕、寛ぐ時はクッション、移動の際は、穀物入れや宝物入れとして、一つのキリムを様々に工夫して使いました。 クッション、玄関、タペストリーやチェストの上など、幅広い用途があります。 |
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チレック・サイズ:120x80cm前後 チュアルと呼ばれる、大きなクッションのような衣類袋の寸法です。 袋ですと使いにくいため、現在のキリム問屋さんたちは、一枚の布にほどき、袋を表と裏に分けて使い易く,求め安くしています。 玄関、ソファ前、タペストリーなどに使えます。 |
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セッチャーデ・サイズ:170x110cm前後 本来は礼拝用のサイズです。間仕切り、タペストリーや毛布などに使われたキリムで、女性の手の幅で織られています。 織り易いサイズであり、柄付けの面白さや織り手の技術力が一番表れている寸法です。 ソファ前、タペストリー、ソファカバーなどに最適です。 |
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カルヨラ・サイズ:200x140cm前後 テントの中央に敷かれたり、カバーなど使われた大きなサイズです。 ダイニングテーブルの下、ソファ前などに、おしゃれな空間を作ります。 |
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