KJ17475、301x148cm、ムット、セミオールドキリム

キリム長さ 2m以上, 商品

キリムNo.: KJ17475

産地: ムット、セミオールドキリム

寸法: 301x148cm

価格: 308,000円

トロス山脈の中腹、標高2000mほどに位置するムットでは、伝統的にアースカラーと呼ばれる赤茶系の色調のキリムが織り継がれてきました。平地のように植物の入手が易しくない土地で誰もが手に出来るのが、植物の根から抽出できる赤色です。その赤色を工夫しながら、部族の伝統色が生まれました。
アースカラーは、日本のどのような空間にもマッチしやすく、人気のある色調です。

100年位前のキリムの多くは化学染料で染められています。
1866年、ドイツで生まれた化学染料は、瞬く間に、遊牧民の間に広まりました。とは言え、お金で買う化学染料は、多くの織り手には高値の花の憧れの染料でした。

約40~50年前に織られたこのキリムは、100%化学染料です。
外国人がキリムをアートやインテリアと評価し、海外への輸出が始められた頃です。輸出用に織られる新作キリムに、価格競争が始まった頃です。

ムットでも、化学染料が身近となった織り手たちは、競って植物染料では出せないメリハリある色調のキリム作りに精出しました。 が、ムットの多くのキリムは自家用に織られ、商業用として外国人に売りやすい色調やサイズのキリム作りは特に行われませんでした。

これも織り手が家族の為に織ったキリムでしょう。
伝統的なアースカラーである赤茶を基調色に、黄、オレンジ、小豆、抹茶など化学染料でしか出せない色でキリムに色の幅を見せています。 天然の濃茶と白がアクセントとして、一層の力強さをキリムに与えています。テントの中、お母さんの大きな懐と同じく、家族に力一杯エネルギーを与えた続けたキリムです。

植物染料の古いキリムの柔らかさとは一味違う化学染料のパワー溢れるキリムは、現代空間にマッチします。時間も時代も超えたエネルギーが見守る空間は、伝統のアートの世界です。



眼=邪視除け、 ドラゴン=豊かさをもたらす、
 足かせ=友愛、 鳥=幸せの予感


▲トップに戻る