キリムNo.: KJ33519
産地: シバス, アンティークキリム
寸法: 109x97cm
価格: 107,800円
使い込まれトロトロになったこんなキリムに出合えました。上等のウールのお陰で、時間が経てばたつほど、その表情に艶やかさが増し、益々光るキリムです。
オレンジと黄緑の色調は、天国や楽園をイメージしているかのようで暖かく、見ていると気持ちが落ち着き柔らかくなってきます。
この濃い黄赤を日本では、「樺色(かばいろ)」といいます。橙と茶の間の色調です。抹茶色、黄緑、黄緑+オレンジ、茶などを染め終えた時、上質のウールが生み出した想像以上の糸の美しさと複雑な色調に、織り手は驚きの声を上げたことでしょう。黄緑色は「天国、楽園」を象徴する色です。
織り手の創造力は膨らみ、彼女の想像する楽園―― 一年中温暖で、植物や果実がたわわに実り、突き抜けるように真っ青な空に鳥たちが楽しそうに舞い飛ぶ世界――に挑戦です。
自然の力に感謝しつつ、織り手はこのような独自の楽園をキリムの中に織り上げました。
100年も前のキリムがこんなに輝いているのは、ウールの力、植物の力、織り手の力、そして言うまでもなく、時間、光、空気の自然の力があっての事です。そして、代々、大切に使い継いだ子孫の力が、一番大きかったことも忘れてはいけません。
それが遊牧民のキリムなのです。
鳥=幸せの予感、 水の流れ=生命をささえる水が、常に身近にありますようにとの願い