キリムNo.: KJ36872
産地: コンヤ、オールドズリクッション(ウール/ウール)
寸法: 36x39cm
価格: 9,900円
トルコ独特の技法であるズリ織りのキリムです。遊牧民たちは、部族により、地域により、様々な技法を伝え継いできました。
最も基本となるのがキリム織りです。縦糸に横糸を入れた状態を平織りと言います。その横糸を縦糸が見えなくなるまで詰めていく技法がキリム織りで、日本では綴れ(つづれ)織りと呼ばれています。
このキリム織りをしながら、地織りとなる横糸と横糸の間に、色糸を横に入れながら柄を付けるとジジム織りです。この色糸が斜めに入るとスマック織り、色糸を横に入れながら、畳の目のように縦糸を一本垂直に通すとズリ織りとなります。その他、ジャジム織り、グジェリ織り、綾織り、重ねつなぎ織り、曲線織りなど、技法は実に多様です。
コンヤは11~13世紀、セルジュク朝トルコの都があった、日本の京都のような街です。
古い歴史を誇るコンヤは、常に宗教、文化、公益の中心地であり、近郊には数々の織物の集散所がありました。これらの集散所を目指しやってくる遊牧民たちは、織り上げたキリムを売買するだけでなく、肌で感じる流行や色調を体中にしみ込ませたのです。
部族の伝統を尊重した上で、感じる時代の風をキリムに織り込でいった織り手達です。
コンヤのキリムはアナトリアの中で最も構成に富んでおり、お陰で多数の技法が伝わっています。ズリ織りは、コンヤで見られる織り方です。
私たちが約30年間のマーケット通いで目にしたズリ織りは、比較的大きいサイズが多く、平織りの横糸と横糸の間にもう一本の横糸を柄として入れていく丈夫なズリ織りは、どうやら、床敷きを目的に織られたように思います。
ハレの日や偶然にテントを訪れる旅人などの大事なお客様に、その家の織り手の実力を見せ、歓迎の気持ちを込めたのでしょう。
柔らかく褪色した薄赤、ピンク、抹茶、ブルーグレー、ベイジュ、薄茶は、上等のウールに光が当たるたび、違った表情で楽しませてくれます。
(輸送過程でシミが付いてしまったズリを小さくしました。裏地に見えるボールペンで書かれたようなシミが、価格をさげました。)
箱(チェスト)=子孫繁栄、 星=幸せへの願い、 眼=邪視除け、