KJ33606、39x31cm、トルクメン、ウズベキスタン、アンティークジャジムクッション(ウール/ウール)

クッション, 商品

キリムNo.: KJ33606

産地: トルクメン、ウズベキスタン、アンティークジャジムクッション(ウール/ウール)

寸法: 39x31cm

価格: 22,000円

トルクメンは中央アジア、西アジアのトルコ系の人々です。騎馬民族から農耕民族へと生活の基盤を変えながら、現在はトルクメニスタンを中心にトルコ、イラン、アフガニスタンなどで暮らしています。
強い部族意識を持った彼らは、それぞれの土地で独自の色彩と織り方を伝えてきました。どの地域でも、彼らは茜をベースにした深い赤色を追求し続けてきました。赤色は先祖代々の伝統的な色であり、赤色の持つエネルギーや癒しの力にこだわり、使い継いできたのです。

これは、ウズベキスタンのトルクメンのジャジム織りです。ジャジム織りは縦糸で柄を付けていく織り方です。ウールを縦糸に撚る時、通常の何倍もその糸に撚りを掛けるせいで、織り機の幅はせいぜい30cmまでです。これ以上の幅になると、強く掛けられた撚りがよれてしまい、織りを均一に滑らかに保てなくなるのです。

織り手は、綿糸かと疑うほど細く強い縦糸を、ウールで作っています。
細く強く撚った糸は、紅赤と薄紅に染められました。これらは赤、黄と藍色の割合を工夫しながら出した色ですが、どちらも濁りのない深くきれいな織り手だけの赤色です。深い青色である紺青色(こんじょういろ)を目指したに違ない濃い青色は、心地よくしばし見惚れるほど、透明感があるます。

熟練した織り手の次の仕事は、縦糸を織り機にかけることです。
織る柄を念頭に、紅赤、藍、薄紅と茶に染められた糸と天然の白糸を、織り機に掛けていきます。この段階で、織り手の作業の80%は終わります。あとは、横糸を入れればジャジム織りが織り上がります。織り機から外された幅約30cmの長い織物は、用途によりカットされ、縫い合わされながら、タペストリーや壁掛けに形を変えていきました。
そこにある素材を見事に自分の物にした織り手の熱意が、自然からの贈り物を形にした力作です。

クッションとなった古布の、時間を感じさせながらも古さを感じさせない色調が、染め上げた当時の世界に、見る者を誘います。

*端に修理糸が入っておりますが、ほつれがあります。修理が不可のため現状のお渡しとなります。



眼=邪視除け、 狼の口=邪視除け


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