KJ39029、40x40cm、アイドゥン、アンティークキリムクッション(ウール/ウール)

クッション, 商品

キリムNo.: KJ39029

産地: アイドゥン、アンティークキリムクッション(ウール/ウール)

寸法: 40x40cm

価格: 15,400円

隣のKJ-39030と同じキリムです。
右が赤色の華やかな落ち着きを見せるのに対し、こちらは藍色、白と草色の割合が多いせいか爽やかさを感じさせます。同じキリムなのに違った表情を織り上げられるのが、織り手の磨かれた感性です。
型紙を使わない織物ゆえ、先祖が伝え継いできた部族を象徴する伝統柄、色調や技法を踏襲しながらも、織り手の新しい感覚が加わった結果、1500年近くも織り継がれてきたのがキリムです。

本来のアイドゥンは、赤、青、アプリコット、緑、茶などの多色が使われた明るい色相のキリムです。織り手の目に映った花々の色を追いかけた結果が、アイドゥンキリムの色調なのでしょう。
どんなに色が重なっても、自然がプレゼントしてくれる植物の色は心地よく、沢山のキリムを扱っている問屋さんでも惚れ惚れとした顔を見せる理由がここにあります。

色出しの大好きな織り手は、赤、黄、青と黒色に近い色が出せる植物で、幅広い赤色のグラデーションを生み出しています。黄と青を中心に赤と黒に近い色を加えながら、薄草色、草色、山鳩色(灰色がかった草色)などを染め出し、緑色にも高い技術を見せています。

日々変化する自然を眺めながら、織り手の感性も変化していきます。
始めに、使う色の構想を練り織り手は糸を染めます。頭の中には出来上がったキリムがあるのですが、想像力豊かな織り手の織るキリムは、毎日移り変わる自然のように変化していきます。春から夏の草原を前に、織り手の表現力は大きく広がります。あの花もこの花も織り込みたい織り手は色糸の分量を変えながら、感じた事をキリムに織り込みました。

100年の時間が優しく褪色させた明るい渋さを見せるクッションは、白地部分に子孫が入れた修理が見えます。「土から生まれ土に還す」という先祖の信念を尊重し、糸入れに集中していた若い修理人に織り手が重なります。



足かせ=友愛、 狼の口=邪視除け、 羊の角=繁栄、たくました、 眼=邪視除け


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