キリムNo.: KJ18703
産地: コンヤ、オブルク、オールドキリム
寸法: 217x150cm
価格: 396,000円
14年前に手に入れたキリムは、今では50年前半になる、コンヤ、オブルク・オールドキリムです。世界中のキリムファンが知っているオブルク・キリムは、一度目にしたら誰の印象にも残ると言われるほど、特徴のあるデザインです。
礼拝用アーチ、その両側にある2本の生命の樹、そのデザインのあるフィールドとその脇のボーダーを分ける櫛文様、そしてボーダーに織り込まれた十字文様。これは、オブルク・キリムの特徴のほぼすべてを織り込んだキリムであることを、問屋さんは熱心に説明してくれました。
217cmと言う、これほど大きなサイズのオブルクを織り上げただけでも、お見事と言う言葉をかけてあげたいキリムです。若い織り手は、始めから終わりまで、ほぼ変わらない調子で根気強く織りを続けています。
緑、紫、青、赤そして黄色の化学染料を手にした織り手は、これらを混ぜ合わせながら、自分だけの色を何色も作り出しています。当時の流行をいく、モダンな色調は、織り手の感性が創り出した色調です。
50年の時間の経過は、化学染料も褪色させています。自然光の下、梅雨の晴れ間の今日は、黄緑、緑、草色や苔色など、グリーン系の色が浮かび上がって、それぞれの色も、真っ青な空を楽しんでいるようです。
化学染料でも、当時は、草木染と同じ方法で、何回も色掛けを続けたお蔭で、私達は光が引き出す、色の遊びを楽しめるのです。裏を返すと染めた当時の色が見られます。重く暗めの当時の色調も、十分に現代に通じる力を発揮しています。
渋くなったキリムは、インテリア空間で他のアイテムと調和する大人のキリムです。これほどの仕事を見れば、オブルク・キリムがコレクターのキリムであることを納得します。
ミフラブ文様=礼拝用デザイン、眼=邪視除け