KJ12525

KJ12525、189x120cm、アナドルー, オールドキリム

キリムNo.： KJ12525

産地：アナドルー, オールドキリム

寸法： 189x120cm

価格： 264,000円

わー！大変な仕事！」と、声を上げたのは、自分で糸を紡ぎ、染めて織るスタッフです。１９９４年、目にしたキリムは、小さな四角がどこまでも続いています。眺めながら一回りすると、まるで万華鏡を回しているかのように、目に入る色が次々に変わります。
日本の亀甲（きっこう）柄のように、小さな四角がどこまでも続いています。亀甲は六角形のカメの甲羅のよう柄で、めでたさの象徴です。

「すごいキリムはどこのもの？」と聞く私たちに、問屋さんは肩をすくめながら、「シャルキョイ？ギョチメン？もしくは、コンヤかも。」と自信のない答えを返しました。
言われてみると、どれも当たりそうです。
縦糸が細いコットンのキリムはシャルキョイにあります。ギョチメンと言うと、シャルキョイに似たキリムを織る産地で、この赤色は、どちらにも当てはまります。この織り手の技術力から言ったら、コンヤが一番近いようです。
「織り手の創造力は自由自在だからね。技術と感性さえあれば、どんなキリムでも織れるのが我らの先祖さ！色調、技術、根気、どれもすごいキリムだろう。」と、得意げです。

あれから１８年、改めて広げてみても、やはりどこのキリム？です。
多くのキリムは、その色調、糸、柄などから、そのルーツが判断できますが、このキリムは難しいです。豊かな想像力と高い技術を持った織り手が、自分に向き合った作品と言うべきでしょう。
通常、型紙を使わない織物がキリムです。
それぞれの四角の大きさを見ると、この織り手は創造力のみで織りをしているようですが、小さな型紙（デザイン）を側に置き織っていたとしても、信じ難いほどの力作です。
隣の色がすべて違い、色調にも強弱を付けています。

オールド後半のキリムは落ち着いた雰囲気です。
長い時間が創り上げた表情には風格があり、床に置く絵としてアートな部屋作りに、しっとりした大人の空間作りに、最適です。