キリムNo.: KJ31345
産地: カフカス, シルバン
寸法: 103x94cm
価格: 132,000円
カフカス地方は、黒海の北のロシア、グルジア、アルメニアとアゼルバイジャンを指します。シルヴァンはアゼルバイジャンの東部にある平原です。
この地域のキリムは、この様に、ボーダーの縁取りがなく、お陰で伸びやかさがあり、柄付けは横縞状に模様が付けられている緻密でしっかりした織物です。
トルコより北にあるこの地域は、それぞれの地域が孤立した山岳地帯であったため、外部の影響を受けることが少なく、部族の伝統が守り伝え継がれてきました。
トルコキリムのような明るさや華やかさのない色調は、この地域の厳しさを伝えています。が、時間が経過したキリムは、それが渋さや落ち着きとなり、カフカスならではの雰囲気が、落ち着いた空間を作りたい人たちに好まれます。
カフカスのキリムが突然マーケットに溢れたのは、ソ連崩壊後、すぐでした。
野心や先見の明のある若者が、バスで、あるいは担いで国境を越えて運んできたのです。
見たこともない細かい織りの重い色調は、明るいトルコの色調の中に置かれると、いやでも目を惹きました。古さが作りあげた光輝く上等のウールは、独特の色調の美しさと技術を一層引き立て、キリムという織り物の奥の深さを教えてくれました。
良質のウールは、100年以上経った今、すっかり無駄毛が取れ、一層の美しさを見せています。固く細く撚られた縦糸と横糸は、織り手の技術の高さを教えてくれます。
染色技術も備えた織り手の色は、あまり退色することもなく、染められた当時が容易に想像できます。時空を超えたキリムは、古いは新しいと言わんばかりに、現代のインテリア空間で、人の手を通したぬくもりを見せながら、おしゃれに輝きます。
狼の口=邪視除け、 眼=邪視除け、 水の流れ=生命を支える水が、常に身近にありますようにとの願い