KJ16689

KJ16689、230ｘ143ｃｍ、ロシア、カラバ、オールドキリム

キリムNo.： KJ16689

産地：ロシア、カラバ、オールドキリム

寸法： 230ｘ143ｃｍ

価格： 473,000円

まるでペルシャ絨毯のような印象を与えるのは、ロシア・カラバのオールドキリムです。１９９８年、絨毯街の奥の店は、アナトリアの色調豊かなキリムとは一味違った、濃い藍や濃い赤の落ち着いた雰囲気がかえって人目を惹きつける店でした。
一見絨毯のようにも見える柄付けや重い色調は目新しく新鮮で、思わず引き込まれて店内に入りました。

ボーダーに花柄、メダリオンの中にも花があり、まるでペルシャ絨毯のようです。
でも毛足がないのでやはりキリム（平織り）です。トルコキリムの特徴は、幾何学文様であり、それから外れるキリムです。これはカフカス地方ロシアのカラバで織られたカラバ産のキリムです。

トルコでは、似た花柄を東北部のエルズルム周辺で織っています。織り手はカフカスから移住してきた人々で、先祖から継がれたキリム織りが、トルコでは珍しい花柄のキリムにつながったのです。アナトリア（アジア側トルコ）では、花模様を織る伝統はここにしかありません。
これらのキリムは柄も色調も、本家のカラバに似た色調の濃い茶、灰色、無染色の黒に近い羊の毛と濃い赤、そして柄には明るい橙、赤や時にピンクが使われています。

本家のカラバキリムは、綿糸を細く固く撚り縦糸に使っています。横糸も固く細く強い色糸をビッシリ入れています。カラバキリムは、修理針が入らないほど緻密であり、修理人泣かせのキリムです。
それほど高い技術が要求されたカラバキリムは、現在では、織れる人がおらず、コレクターの対象の逸品になってしまいました。
いま手元にある数枚のオリジナルをご紹介できるのは、キリムと言う文化の深さのをお知らせできることにつながり、とても幸せな事だと思います。