→キリム長さ 2m以上, 商品
キリムNo.: KJ9632
産地: イラン、ローリー族、オールドキリム
寸法: 285x167cm
価格: 737,000円
1992年、いつもの問屋さんが自慢げに広げたキリムは、それまで目にしてきたトルコキリムとは違い、ダイナミックで力強いアートのような表情がグイグイと迫ってくる迫力抜群の大作です。でありながら、繊細な織りは、誰が見ても瞬間にその技術の高さを認める、細やかな優しさを見せながらも高い格調を備えたキリムです
「へー~~~!!女性が織ったの??」と、感嘆の声を発し、そのダイナミックさに圧倒されている私達に、ローリー族の説明を始めた問屋さんです。
ローリー(Luri)族はイラク国境に接するルリスタン(Luristan)地方を中心に移動した人々で、イランで最も古い遊牧民です。イランの南西部を移動したバクティアリ族はローリー語を話すところから、ローリー(Lur)族と同じ先祖を持った遊牧民と言われています。彼らはルリ、ロリ、ローリーとも呼ばれています。
彼らのキリムは、伝統的デザインのボーダーに囲まれ、その中に文様を織り込んでいきます。その文様は、子供の描く絵のように無邪気な柄であったり、トルコの織り手たちと同じくローリーの織り手たちの目に映る自然や光の変化であったり、あるいは織り手の創造する未来や宇宙を連想させるような柄付けであったり、他のキリムには見られない、実に独創的で絵画のような織り手の世界観が展開された、完成度の高いアーティスト集団のような織物です。
目にしただけで満足し帰ろうとする私達に、「糸、織り、柄の揃ったこんなに素晴らしいキリムは、今後出て来ないよ!」と問屋さんは背中を押しました。どこに使うの?誰が使うの?と躊躇しつつ、ローリーのキリムを手に入れたのが1992年です。25年が経過し、今では誇らしいアンティークキリムです。
古いローリーキリムは、当時から少なく希少価値と言われていました。25年の時を日本で過ごし、一層きれいになったキリムは、いったいどのような方と出合うのでしょう?
眼=邪視除け、 羊の角=繁栄、たくましさ、 櫛=幸せな結婚を願う、
水の流れ=生命を支える水が常に身近にありますようにとの願い