KJ14495-A

KJ14495-A、186ｘ99ｃｍ、アルメニア、オールドキリム

キリムNo.： KJ14495-A

産地：アルメニア、オールドキリム

寸法： 186ｘ99ｃｍ

価格： 198,000円

カフカス地方、アルメニアに伝えられたオールドキリムです。アルメニアの伝統技法である、「ベルネ織り」のキリムは、伝統カラーの茜と藍を基調とした透明感のある色調です。

トルコとは一味違う赤色は、私たちの「臙脂（えんじ）色」に近い、濃く暗い赤です。
カラッとした乾燥地帯のオレンジを含まない赤色は、トーンを抑えた落ち着いた部屋作りを望む方々が好まれる色です。藍色をベースに、赤、黄の色の割合を変えながら、濃い青、暗い青や青緑など幅広い色出しです。１００年近く前に染められた透明感のある個性的な色を染め出したのは、織り手の染織技術です。時間と光が褪色させた現在の色調を織り手は知りませんが、彼女の確かな力量を楽しめるのは幸せなことです。

遊牧民は、様々な織りの技法を伝え継いできました。
トルコでは、平織をしながら色糸を横に入れ柄を描いていくジジム織りや畳の目のように刺繍するズリ織り、イランでは、色糸を斜めに入れて柄を付けるスマック織り、他地域には、縦糸で柄を付けるジャジム織りなど多彩です。
アルメニアに伝わるベルネ織りは、キリムが織り上がった後、刺繍で柄を付けています。その色糸は、縦と横に「ロの字」を描くように伸びており、「ロの字」の集合体で、様々なデザインを形にしています。
強固な血族集団であったどの国の部族も、子孫伝来の色やデザインを守り伝えてきたお蔭で、私達は、様々なスタイルの技法に触れることができるのです。

「１２０ｃｍ前後」にアップしております、ＫＪ－１４４９５－Ｂは、これと同じキリムです。織られた当初は、直径４～５ｍのテントの中を飾る長いランナーでした。
一族の集まるハレの日や、神様の使わした贈り物と喜ばれた情報を持った旅人などの客をもてなし、その家の主婦の織りの腕前を披露したと言われるのがランナーです。
痛みがあった部分の修理糸が現代ではなく、問屋さんがカットした２枚は私達の力で、貴重な２枚として再生しました。

草木染の力を見せてくれるキリムは、お部屋の雰囲気を上げ、気持ち良い空間を作ります。