キリムNo.: KJ37092
産地: イラン、スマック織り
寸法: 52cm X54cm
価格: 47,300円
縦糸に綿、横糸に絹が使われているイランのスマック(刺繍)織りは、画面全体がビッシリ細い糸で埋められています。ペルシャ絨毯と言う伝統ある絨毯の国の織物です。なぜここまでやるのかしら?と思うほど、根気のいるこのような仕事は、トルコではあまり見られません。
中近東で一番気候の良いトルコは、色使いを楽しむキリムが多く伝え継がれています。
イスタンブールと青森の緯度が、ほぼ同じです。四季のある日本では、一年中、様々な植物や果物を楽しめます。トルコにも日本に似た地域が広がっています。地域性はありますが、光と水に恵まれた地域がトルコでは他地域より多く、水と光が健康な植物を育てます。トルコのキリムの華やかな色使いはこのお蔭です。
イランでは、多くの遊牧民が山岳地帯を移動していたため、落ち着いた色調のキリムが多く作られてきました。トルコと比べると、織りの細かさにかけては、イランが勝ります。
ペルシャ絨毯の伝統は、現代の織り手の中にもこの様に生き続けています。
スマック織りとは、平織りをしながら、色糸を斜めに一針一針かけていく技法です。細い絹糸を使った根気のいるスマックを織ったのは、現代の織り手です。
赤、ピンクのボーダーで囲まれたスマック織りの中心には、沢山の動物が細かく描かれております。これはイラン、セネのキリムと同じデザインです。
イスラム・シーア派が多数派のイランでは、鳥や花などの具象柄を使うことが出来ます。ペルシャ絨毯に唐草文様、鳥や花、時に人物が描かれているのはそのせいです。キリムは、幾何学文様が主流ですが、時に花柄や動物が見られます。
珍しく正方形に近いサイズのスマックは、タペストリーや玄関、ベッドの足元やテーブルの上など、幅広い用途があります。ウールで織られた伝統的なキリムとは違った絹の華やかさは、置かれる空間を一段と明るい雰囲気にしてくれます。
バードック=裕福 鳥=幸せの予感 眼=邪視除け