「マイギャラリー」の2枚のアンティークキリムは、手に入れた20数年前と変わらない、いえそれ以上の表情で歳を重ねています。
東欧各地からシャルキョイにやってくるアンティーククラスのキリムは、当時の職人たちの手で織られ、高級官僚邸や官邸などを飾るアートでした。
美をどこまでも追求したパトロンたちのお陰で、キリムを織ることに没頭できた職人たちです。どこまでも細く、どこまでも薄く、どこまでも鮮明に、どこまでも美しくーーー隆盛を極めたオスマントルコの時代を彷彿とさせる精緻な仕事です。
アジア側トルコ(アナトリア)のキリムが自家用に織られたのに対し、シャルキョイキリムが見せる職人技は、キリムという文化の奥深さを教えてくれます。