アフガニスタン、バルーチ族のキリムは、50年位前に織られたものです。
平和だった頃のアフガンの織り手の仕事です。
遥か昔の先祖が織り継いだ精緻な神業のようなキリムとは別物です。アフガンの織り手といえど、情報や物が溢れる現代に近づくにつれて、先祖が遠くなります。でも、先祖を敬う織り手のキリムへ向かう姿勢は、昔も、織られた当時も、変わらないように思えます。
コンヤの草木染は、トルコ初の染色家と呼ばれる肩書を持つ、男性の作品です。50年後、100年後のキリムの存続を考える遊牧民の子孫たちの奮闘に、エールを送りたくなります。